梅田 脳・脊髄・神経クリニック

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脊髄小脳変性症

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脊髄小脳変性症とは?

脊髄小脳変性症とは?

脊髄小脳変性症とは、主に小脳の神経細胞に変性が起き、思うように体が動かせなくなってしまう病気です。厚生労働省に指定難病とされています。
様々な原因で起こる病気の総称で、小脳以外にも脳、脳幹、脊髄、末梢神経などにも変性が起こることがあります。変性が起こった場所によって症状や治療方針が異なるため、原因となる部位がどこかを正確に特定した後の治療が必要です。症状が似ているため、最初にミトコンドリア病やプリオン病と診断されることもあります。
遺伝子の種類によって番号を付けて登録されており、2016年時点で43番目まで登録されています。

脊髄小脳変性症の症状

  • 歩く時にふらつく
  • ろれつが回らない
  • 手が震えて物を掴みにくい
  • 全身の不随意運動が起こることがある
  • 痺れを感じたり、感覚が鈍くなったりする
  • 細かい動きがしにくい
  • 物を飲み込みにくい
  • 排尿障害、便秘

など

症状は非常にゆっくり進行し、基本的に急に悪化することはありません。

脊髄小脳変性症の主な原因

約7割が孤発性、約3割が遺伝性であり、9割以上が常染色体優性遺伝形式をとります。
孤発性の脊髄小脳変性症のうち3分の2が多系統萎縮症、3分の1が皮質性小脳萎縮症です。
多くの脊髄小脳変性症は原因遺伝子と、それに伴って起こる異常が判明しています。日本に多く見られるのはマシャド・ジョセフ病(MJD/SCA3)、SCA6、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)といったもので、いずれも優性遺伝する病気です。
原因遺伝子の働きについて未だ解明できていない部分がありますが、遺伝子の塩基配列の異常を起こすCAGリピート病によって異常なポリグルタミン蛋白が作られ、原因となるタンパク質に構造異常が生じることに関連していると考えられています。原因のタンパク質の構造異常が固まりを形成し、神経細胞に蓄積して変性を起こすのです。

脊髄小脳変性症の検査方法

問診

問診によって家族歴を聞き神経学的な診察を行って、遺伝の可能性や小脳失調によって起こっている症状を調べます。

画像検査

MRIやCTを撮影し、小脳の萎縮の度合いや、脳幹部や大脳、脊髄など他の部位の異常が起きていないか確認します。
さらに、脳の血流状態や働きを評価するため脳血流SPECTを撮影する場合があります。微量の放射線物質を含んだ薬剤を投与して、薬物が集積した場所によって評価します。

末梢神経電導検査

末梢神経障害が起きているかどうか調べるために行います。皮膚の上から電気刺激を行い、刺激が伝わる速さを測定する検査です。

遺伝子検査

原因となる遺伝子を保有しているかどうか、遺伝子を調べます。実施している医療機関は限られており、事前にカウンセリングなどの相談が必要です。重症度分類によっては医療費助成で受けられる可能性があります。

その他

脳血管障害や自律神経失調症、アルコール中毒などでも二次性に小脳失調で起こる場合があります。脊髄小脳変性症と診断するためにはそれらを除外するための検査も重要です。

脊髄小脳変性症の治療方法

脊髄小脳変性症の治療方法

脊髄小脳変性症の根本的な治療方法は未だ確立されていません。
起こった症状を和らげる対症療法として、薬物療法を中心に行われます。

失調症状全般に甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)やTRH誘導体が使用され、一人ひとりに合った症状に対処した薬を追加します。
小脳失調に対してはタルチレリンの内服が第一選択となりますが、酒石酸プロチレリンを注射することもあります。パーキンソン症状に対してはL-ドパを中心に投薬します。
その他の症状に対しても、抗痙攣薬である塩酸メキシレチン、めまいや反復発作にはアセタゾラミドなどを使用して対処します。排泄障害が起きた場合、便秘薬や導尿などを行います。
対症療法以外にも、リハビリを積極的に行って身体機能を維持するように心がけるのも大切です。

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