梅田 脳・脊髄・神経クリニック

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脳出血

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脳出血とは?

脳出血とは?

脳出血とは、脳の動脈が破れて出血が起こる病気です。出血した場所によって様々な症状が起こります。脳内に流れ出た血液は血腫となり、時間が経つと脳に浮腫が生じます。血腫と浮腫で脳が圧迫されることで症状が現れ、脳が受けるダメージは大きくなります。
脳出血は生活習慣病、特に高血圧が危険因子と言われています。高血圧になるような生活を控え、薬剤服用による早期からの血圧コントロールは予防として非常に重要です。塩分の摂りすぎや肥満、喫煙などの運動不足を避けるようにしましょう。

脳出血の症状

  • 激しい頭痛
  • 片側の手足の麻痺、痺れが起こる
  • 喋りにくい
  • 歩きにくい
  • めまいがする
  • 吐き気がする

など

脳梗塞と似た症状が起こり、症状だけで見分けるのは難しい場合も多いです。小さな出血の場合は頭痛がないこともあります。

脳出血の主な原因

脳出血の主な原因

脳出血の主な原因となるのは高血圧です。心臓から全身に血液が送り出される時に血管の壁にかかる圧力を血圧といいますが、高血圧になると常に血管の壁に圧がかかった状態となり負担がかかっています。負担がかかった細い血管ほど次第に脆くなり、破れて脳出血が起こるのです。
高血圧以外にも、高齢者に見られる脳アミロイド血管症、脳血管の奇形やモヤモヤ病などが原因で脳出血が起こることがあります。

出血した部位によって現れる症状が異なり、具体的には以下の5種類に分けられています。

被殻出血

脳出血の中で最も高頻度で起こると言われ、全体の40~50%を占めています。頭痛や片麻痺、顔面神経痛などが症状として現れます。

視床出血

脳出血の30%程度を占めています。痺れ、麻痺、感覚障害などが起こり、後遺症が残る場合が多いとされています。合併症として急性水頭症が起こる可能性があります。視床は視覚や聴覚から得られた情報を感覚中枢に届ける役目を持っているため、意識障害が起こる場合もあります。

皮質下出血

大脳の表面に近い部分で起こります。痙攣や軽めの意識障害が生じることがありますが、他の部位の出血よりも比較的症状が軽く、予後良好な場合が多いと言われています。

小脳出血

頭痛や嘔吐が生じ、小脳は運動機能に深く関わっているため上手く立てない・歩けないなどの運動失調が起こることもあります。徐々に意識障害が起こる場合があります。

橋(脳幹)出血

脳出血の約10%に見られます。意識障害、呼吸障害、四肢の麻痺、眼球運動障害が生じることが多く、出血から数分で昏睡状態となる場合もあります。橋は呼吸調整や眼球運動に関わるため、関連した症状が起こります。

脳出血の検査方法

基本的には画像検査を行います。
CTによって確定診断を行い、出血の部位や出血量を調べます。
出血の原因を調べるために、MRIやMRA、造影CTの撮影を行うこともあります。

脳出血の治療方法

MRI検査でも診断可能ですが、急性期にはCT検査が出血の診断に簡便かつ敏感で有用です、
画像検査によって確定診断を行い、出血の部位や出血量を調べます。
出血の原因を調べるために、MRIやMRA、造影CTの撮影を行うこともあります。

内科的治療

まず降圧剤を投与して血圧を下げ、再びの出血や血腫が大きくなるのを防ぎます。また、出血した部位が腫れて脳浮腫が起きている時は腫れを引かせるために抗浮腫剤の投与や、出血を止めるための薬を投与することもあります。
意識障害が軽度で出血量が少ない時は、薬を点滴で投与しながら経過観察を行います。

外科的治療

意識障害が強く、浮腫みによって脳ヘルニアが起こりそうな場合は血腫を取り除く手術が必要となる場合があります。手術は頭部を開いて頭蓋骨を外して血腫を外す「開頭血腫除去術」、頭部に穴をあけて血腫を吸い出す「血腫吸引術」といった方法で行われていましたが、現在では小切開、小開頭で内視鏡を血腫腔内に挿入し、より低侵襲に行うことが多くなりました。
急性水頭症が起きた場合は脳室ドレナージ術によって髄液を体外に排出させる処置を行うことがあります。

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